川風たより 第10号 2024年4月

令和6 年度中央区予算審議報告

令和6 年度中央区予算案審議が3 月7 日〜25 日まで行われました。

1997 年に7 万人にまで落ち込んだ中央区の人口をどうやって回復させるかが本区の大きな課題であり、その課題に取り組んできた吉田副区長の話は興味深い内容でした。そもそも1980 年代〜90 年代における都心部の人口減少は、バブル経済の負の遺産です。地上げが横行し犯罪まがいの方法で住民を追い出すこともあったようです。中央区は容積率の緩和などでタワマンが立てやすい環境整備を行ない、大手デベロッパーと二人三脚で街の再開発を推し進めてきましたが、現在では課題が浮き彫りになっています。「人がつながり 街もつながる 安全安心なまちを目指して」令和6 年度予算のキャッチコピーです。今後2027 年には20 万人を超え、2033 年に22 万人に達すると予測されている中央区の人口。大きな方針転換が必要な局面だと思います。ものから人へ、開発中心から持続可能性中心へ移行すべき時なのではないでしょうか。


中央区の予算 その現状と課題

 晴海にできた新しい街の利便性を高めるために「晴海特別出張所」を新設。複合的な問題が横たわっている場合が多い福祉相談に対応する「福祉の総合相談窓口を区内3 箇所に開設。区役所1 階に「おくやみコーナー」を設置し死亡手続きの相談対応を行い遺族の負担を軽減。ハッピー買物券は今年度26 億円の発行となりプレミア率は30%に(すでに申込期間は終了しています)。評価できる点も多い予算案でしたが、予算編成の本質部分は旧態依然の前例踏襲スタイル。1400 億円規模の予算でSNS 広報の費用が400 万円と桁違いに低いまま。CATV ではなくYouTube での区政情報発信をすべきだと思います。給付金も相変わらず国の指示通り非課税世帯中心です。物価高で苦しむのは全ての区民です。対象の拡大が必要です。最も問題なのは予算がいまだに開発に偏っていることです。 

 開発中心の予算は性質別内訳を見れば明らかです。予算は義務的経費と投資的経費、その他の経費に分けられますが、昨年度は投資的経費571 億円(38.5%)。これは23 区平均の10.5% の3.7 倍にもなります。令和6 年度は前年度200 億円減の362 億円(27%)。まだ23 区平均の2.6倍です。参考までに大規模な再開発が続く港区の令和6年度予算に占める投資的経費は377 億円(20.5%)。人口・予算規模で中央区の1.4 倍の港区の開発費とほぼ同額を支出しています。明らかに開発偏重の予算のままだと考えます。今回は介護・国保・後期高齢者会計でも負担増が提示されました。主要4基金は令和5年度末で780億円まで積み上がっています。今こそ基金を活用して社会保険料の減免や区民への給付を行い、区民生活のテコ入れを図るべきです。再開発も一旦ストップして、自然を守り、開発偏重からの脱却を図るべきです。以上の理由から中央区令和6年度予算案及び介護・国保・後期高齢者医療保険各改定案に反対しました。



みどりの窓口の縮小と公共交通機関の責任

春といえば、新生活・新社会人・新入生など新しい生活が始まる人が多いだろう。新生活に向けて新しい定期券を買い求める人も多いと思う。しかし、ここ数年の各主要駅に配置されていたみどりの窓口が相次いで閉鎖・縮小されている。それに伴い、残ったみどりの窓口で連日みられるのが長蛇の列である。JR 東日本は、えきねっとなどのウェブサービスへの転換やチケットレスを掲げているが、依然として対面窓口を求める乗客は多い。特に取り残されているのは、高齢者や観光客である。また、そのほかにも切符を買う際に証明書が必要な学生や障害を持つ人は窓口での購入が必要となる。確かに、公共交通機関ではあるものの一営利企業という側面を持つ鉄道会社のコストカットとしては仕方のない部分もあると思う。しかし、乗客の利便性を下げる場合には代替手段のウェブサービスの拡大なども同時に行っていくべきではないのだろうか。世界一時間に正確な鉄道会社が乗客を取り残していくようなことにならないようにと思うばかりである。

(文責 稲田いなほ)



区政相談日

中央区民の皆様、生活や介護などご相談を受け付けています。

ご予約はQR コードよりお申し込みください。

2024年4月15日10時〜12時

    4月22日19時〜21時

    4月30日14時〜16時


3月活動報告

1日 会派代表者会・企画総務委員会

1日 滝山病院問題集会(東京都庁前)

4日 区民文教委員会・福祉保健委員会

4日 ハラスメント講習会

5日 議会運営委員会

5日 議会のあり方検討会報告

5日 本会議(4日目)

6日 環境建設委員会・企画総務委員会

7日 会派代表者会

7日 予算特別委員会(1日目)

8日 予算特別委員会(2日目)

10日 トルナーレ街宣

11日 予算特別委員会(3日目)

12日 予算特別委員会(4日目)

13日 予算特別委員会(5日目)

14日 予算特別委員会(6日目)

15日 予算特別委員会(7日目)

15日 中央区平和祈念コンサート

19日 予算特別委員会(8日目)

19日 目黒区「木村草太講演会」

21日 予算特別委員会(9日目)

22日 車椅子修理作業

23日 南流山市「朴勝俊先生経済講演会」

23日 れいわボラセン ZOOM CAFE

24日 トルナーレ街宣

24日 佃マルシェ(石川島公園)

25日 予算特別委員会(10日目)

25日 お通夜参列 築地本願寺

25日 れいわケアラボ「大島九州男参議院議員」

26日 れいわボラセン ZOOM CAFE

27日 議会運営委員会

28日 予算特別委員会・会派幹事長会

28日 議会運営委員会・本会議(最終日)

29日 れいわボラセン「鈴木エイト氏講演会」

30日 墨田区 ミニデモ

31日 北区佐藤区議区政報告会


滝山病院都庁前集会


トルナーレ街宣


都知事からプレゼント


東京マラソン応援


パレスチナ駐日代表部


東京タワーまで自転車で




木村草太講演会(目黒区)


南流山市朴先生講演会


編集後記

 国政の大混乱が続いています。30年以上前、金利は6%、円は1ドル100円程度で海外旅行する日本人が空港に溢れていました。3月は大学生の卒業旅行が当たり前でした。今はどうでしょう。空港は世界中から来日した観光客で溢れています。その反面、生まれてから一度も海外に行ったことがない日本の若者が多数派になってしまいました。真面目で勤勉な日本人が、一生懸命に働いているのに一向に経済が成長しないのは、明らかに政策の失敗と言わざるを得ません。消費税・社会保険料など国民には大増税、大企業には大減税、そして過度な財政至上主義の成れの果てが今の日本だということに気がついたのは、私自身わずか3年前のことです。この混乱に終止符を打つためにも、内閣総辞職と直ちに解散・総選挙を強く求めます。

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